自治体クラウド 奈良県視察のおさらい

 県議在職中、掛川市役所の県要望の中に、県の自治体クラウド化がありました。会派の要望を受けた県議の誰もが、注目していました。
 自治体のコンピュータ管理システムのクラウド化は、オーダーメイドではなく、既製品(標準化)であり、使い勝手の自由度は少なく細やかで特徴を出すことはできないものの、既製品ゆえにコスト削減出来ます。視察先の奈良県では5年間で15億円削減されています。かつてIT投資がかさむ理由は、行政の「縦割り」と「ITの技術者が職員の中から育ちにくく企業に丸投げになる傾向」の2つが要因とされていました。
 また、全国でも早くから取り入れられ「奈良モデル」と言われているのは、合併した市町村が少なく、今までの小さな基礎自治体が残っていると言う実情からです。小さな町で行政改革を断行し職員を削減して自治体を運営するのは、それなりの工夫が必要で、その支援を県がして市町村がすべき最適化(コスト削減、業務の効率化、セキュリティー強化)を実現しています。勿論市町村だけでなく県自体の最適化も図っています。
 ただ、このシステムには、最適化を進める熟達したCIOの存在が不可欠です。この頃では任期後の身分の保証がない為公募してもなかなか民間から成り手がないようですが、奈良県では1人が民間から任期5年でCIO補佐官として位置付けられています。
 来年度には、住基法改正があり、システム更新には特別交付税の措置もあうから、この機会にクラウド化は推進されると補佐官曰く。
 県や市町のクラウド化を前に、掛川市にはIT企業の立地もあり、クラウドの基地ステーションの「データセンター」の誘致をしていきたいものです。

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