今回、改めて感じたことですが、内部再編の法人化はかなりの体力が必要だと思いました。私が仲間の皆さんとした猫を対象にした動物愛護の任意団体の内部再編について少し説明します。
8年前に設立したこの団体は、県下のモデルを確立しました。それはTNRという捕まえ、手術をして、そして元の場所に返すという、厳密に言えば「地域猫」ではないと言われますが、首都圏で広く使われている地域猫のような活動を展開し1000頭の猫の手術をし1000万円余の予算をあててきました。地域で困っている方々には大変喜ばれてきました。中には、お城周辺にいた野良猫55匹も今では5匹になったという報告があります。
しかしながら、資金がなければできない活動で、初年度は150万円ほどから始めましたが、8年目には100万円ほど。これでは事務経費も出ないありさまですべてを無償ボランティア以下の「持ち出しボランティア」の活動になっていました。
広く多くの皆様に賛同を得る活動でなければならないと考え、組織の中期計画を持つごとく、3年前から再編を模索していました。
3年前は、関係する他の団体に協議の場を頂き、双方合併ができないか、犬は犬、猫は猫という団体よりも力が強くなる再編へと、お願いをしましたが難しいとなり、断念。
内部再編の道を取ることになりましたが、内部だけでは構想が描けないと考え、外部の動物に何にも関係ないまちづくりとしてペットをとらえていただくように多方面の有識者の皆様にお願いして基本構想をまとめて頂きました。それが、2年目。今年3年目にはその構想をもとに実施計画作成、そして法人申請手続きをしてきました。
この3年の時間が長く、合意形成の時間や意見対立もあり、厳しく感じました。
ここまでも大変な作業でありましたが、この法人化がすべてを解決するのではなく、ただスタートにたったのであって、今までと同じでは同じ道であり、組織を経営していかなければなりません。新しい公共の担い手として社会貢献できる力強い経営を試みることにします。
以上は動物愛護。
もう1つ地域茶業再編の内部再編法人化をした製茶共同があります。茶農協組織を株式会社へ改編したのです。正式な改編はお正月明けです。
この取り組みの原点は平成17年18年の私の地区の地域茶業再生計画策定です。私はコーディネーター役をいたしました。自分たちの工場をつぶしなどと苦言を言われたりしましたが、今では解散した工場の皆様もあの時体力があった時にしていてよかったとも聞こえてきます。
この計画中では、5年後に法人格を取得して、地域に1つの製茶工場が維持できる仕組みを作ろうとするものでした。こちらも5年ではなく、7年かかりましたが、当事者の皆さんの熱意が実を結んだものです。
この茶工場もこれからが大事で、高齢化著しいなか、生葉の集積が難しく、生産量の確保が課題となります。また茶価格の著しい低下の中での生産性の向上や副業も視野に入れての経営改革が求められます。
法人化だけで良しとはならない時代であるので、どんな活動も踏ん張りどころですが、将来を見据えて頑張って頂きたいものと期待をしているところです。ちなみに茶業関係で、県下で内部再編の法人化は初めてのケースです。