昨年の大東地区の地区集会で「粗朶(そだ)」が手に入らない!市としては海岸保全をどう考えているのか?という意見が出されました。私は粗朶というものを知りませんでした。
竹製の堆砂垣を守るため常緑樹の1mほどの枝が隙間なく並ぶように2・5mに約10本程必要なのです。その枝を粗朶といいます。粗朶の上に砂がまず堆積します。遠州の強風、どこの海岸よりの細かな砂が、農地を奪っていた頃からの地域の知恵です。
槇の枝が最高なのだそうですが、なければ杉でも檜でもいいのだそうです。
倉真の山には提供できる枝が沢山ます。すぐにNPOの方々にお願いしましたが、あいにく間伐する時期が折り合わずお話は不成立。しかし見るに見かねてそのNPOの会員さんのお一人の造園業を営む方がご厚意で仕事先から調達してくださったようです。
今年は、私にも時間的余裕があり、6月ごろより、倉真区長会、倉真まちづくり委員会にお願を重ね、「やってみないと分からない、反対する理由もないし、交流は大事だね」として、まちづくり活動の年間計画にいれてくれましたので、森は海の恋人の遠州灘版となれるのではと期待をし、3年程かけて遠州灘保全の歴史など学びながら交流を深めて、その結実が粗朶の提供と粗朶立てへの参加というプロセスを考えました。
しかし、今年はどこからも粗朶の調達のあてがないという地区があり、3年後などという悠長なことは言ってられなくなりました。
いま、倉真地区の皆さんと準備を始めています。安全が第一です。枝を取りやすい場所の選定、安全な作業ができる実施計画など気を配り、海の近くに住まわれる皆様に喜んで頂く粗朶を集められるよう努力します。
だって同じ掛川市に暮らすもの達が助け合い生活文化を支え合い、交流を通して親しくなって、更に郷土をいつくしむことができれば素晴らしいことです。人々や地域の交流を通して、「合併して損した」なんて言葉が聞こえなくなる地域社会をみんなで創造したいものです。
それは100年以上の年月をかけ、国内唯一の貴重な斜め海岸林の景観を保全することであり、先人から継承された歴史的保全活動を担う大切な活動なのですから。
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